2023.06.27
調布市

中高生世代の居場所をつくり
社会へとつなぐ

NPO法人ちょうふこどもネット[2021年8月取材]

小学生が放課後に安心・安全に過ごせる場所として学童保育や児童館があるが、中高生を対象とした居場所施設は少ない。
その一方で、コミュニケーション力が乏しく友だちとうまく合わせられない、SNSでもつながれないなど、孤独感に苛まれる中高生が増えている。
また、家族間でも会話が少なく、家庭に居場所がないと感じるものも多く、その受け皿となる場所・活動が求められている。

2003年、調布市では中・高校生世代が安心・安全に交流できる場所として「調布市青少年ステーションCAPS」を開設。これまでに40万人を超える中・高校生世代がこの施設を利用し、音楽、ダンス、クラフト、スポーツなど12のサークル活動を通して同世代同士の交流が活発に行われている。
運営するNPO法人ちょうふこどもネットでは、この活動をさらに広げ、社会人になるまでサポートするべく、就労支援なども行っている。

NPO法人ちょうふこどもネット ● https://www.kodomo-net.or.jp

 

ポイント

課題の背景・活動のきっかけ

●中高生を対象とした、放課後を安心して過ごせる施設はほぼなく、その受け皿となる場所・活動が求められた。
●友達とうまくつながれない、親ともコミュニケーションがとれず家に居場所を見つけられないなど、孤独を感じている子どもが増えている。

活動の特徴

●いつ来てもいい、いつ帰ってもいい、自由に出入りできる施設「調布市青少年ステーションCAPS」を通して、中高生の居場所づくりに努めている。
●スポーツ・音楽・ダンス・創作活動などを行うサークル活動を行い、中高生のリアルな交流をサポートしている。

●調布市の観光案内所「ぬくもりステーション」の運営を通して、地域の若者に社会体験や就労体験の場を提供し、社会人としてのマナーやコミュニケーション力の向上に貢献している。


●市内行事などの実行委員やイベントに参加・参画し、積極的に地域交流するなかで、子どもたちや家庭に関わる課題について地域の人と話し合い、情報収集・共有に努めている。そこから、子ども食堂や子ども連絡会が生まれるなど、実質的な課題解決への活動も行っている。
●SDGsの理解を深め、身近な行動の変容へと促すため、地域の人や中高生に向けてカードゲームを活用した市民講座を開催。他にも「地域活性化講座」「若者にかかわる『オトナのための講座』なども開催している。(2021年10月時点。現在は開催終了。)

目指す未来

「調布市青少年ステーションCAPS」は18歳までしか利用できず、高校を卒業すると支援が切れてしまう。しかし、「大学に入っても友だちができない」「就職したが周囲とうまく合わせられない」などと悩み、相談に来る若者も多い。この施設を頼りにしていた若者たちとの関係性がそこで切れてしまわないよう、20代までサポートできるよう活動を広げていきたい。

パートナー・関係先

◎調布市 https://www.city.chofu.tokyo.jp
◎調布市青少年ステーション CAPS https://www.chofu-caps.net
◎緑ヶ丘児童館学童クラブ https://cosite.jp/town/facility/gakudou/midorigaokagakudou/chofu/36243
◎調布市観光案内所「ぬくもりステーション」 https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1590719982256/index.html

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