2023.06.27

商店街の力は
やる気のある店×店舗数!

柳盛会柳沢北口商店街
 

柳盛会柳沢北口商店街
会長 稲垣 俊幸さん(写真左)
(マイスターメガネ 代表)
庶務 中村 晋也さん(写真右)
(ヤギサワベース 代表)

2022年4月取材【広報たまちいき109号掲載】

 西東京市・西武柳沢駅の北口前にある「柳盛会柳沢北口商店街」。1952(昭和27)年に発足し、全盛期の1960年代は160もの店舗が軒を連ねていましたが、バブル崩壊後は店舗数が激減。一時期は半数まで減ったとのことですが、現在では90店舗まで盛り返し、新店舗の相談も後を絶たないそうです。

その理由を同商店街会長の稲垣俊幸さんはこのように話します。

「かつては売り出しなどのイベントを中心に集客に努めていましたが、一過性の取り組みだけでは永続的な効果は期待できません。商店街の力は『やる気のある店』と『店舗数』の掛け算です。それならば、まずは空き店舗をなくそうと、西東京商工会に創業相談に来られる方々を紹介してもらい、直接呼びかけたり告知したりしています」

 さらに、中小企業診断士にマーケティングリサーチを頼み、商店街に出店した場合の利益のシミュレーションを提示するなどして誘致に努めているそうです。

「西武柳沢駅の一日平均の乗降者数は、約1万6,700人。数字だけ見ると西武新宿線でワースト2位の小さな駅ですが、その分家賃が安い。しかもJR吉祥寺駅・三鷹駅とのバス便が頻繁にあり、中央線へのアクセスが抜群にいいのです。坂道が少ないので自転車も使いやすく、住んでみるとその便利さがよくわかります。この商店街は駅北口に行くのに通る道ですから、生活に必要なものがここで揃えば、住人にとって便利な商店街として存在できます」と、同商店街の冊子やホームページ制作を担当する中村晋也さん。

 空き店舗を放置し、その数が増えるといつか集合住宅に変わってしまうかもしれません。そうならないように、商店街の魅力や地域の魅力を掘り起こし、発信し、積極的に店舗を誘致していく。その積み重ねで「商店街の価値を確実に高めていきたい」と話してくれました。

通り沿いの柱には、同商店街のHPにアクセスできるQRコードが貼ってある。
ロゴに書かれたキャッチフレーズは「ほぼほぼ揃う商店街」。この短い言葉に、会員店舗のバラエティ豊かな様子が伺える。商店街のイラストマップも配布!
商店街発足とともにはじまった伝統行事「柳盛会祭礼」。10月、商売繁盛・無病息災を祈願し、約200㎏の神輿が商店街を渡御する。
 
昭和40年代の商店街の様子。通りはたくさんの買い物客でにぎわう。

 

 

この記事をシェアする