2023.06.27

「拝島ハイボール」で
まちに人を呼び込む

拝島駅前商店会
 

拝島駅前商店会 
会長 岡部 恒男さん(写真右)
(有限会社丸木 代表取締役)

株式会社クリエイティブナッツ
代表取締役 プロモーションプランナー
若林 勇貴さん(写真左)

 2021年11月取材【広報たまちいき104号掲載】

 拝島駅の南口にある「拝島駅前商店会」。かつては狭い道沿いに店舗が並び、バスも走っていたそうですが、2005(平成17)年から南口の周辺整備事業が始まり、2017(平成29)年に電柱のない道路に一変しました。
歩きやすくはなったものの、長期におよぶ工事の間、イベント事業はできず、さらに移設場所がなくなった多くの店が廃業し、当初50店以上あった商店会の会員数は、30店以下に激減したそうです。

 「このままでは商店会の存続が危うくなる。一発花火のイベントではなく、持続性のある方策はないかと議論を重ねました」と商店会会長の岡部恒男さん。
その議論に、昭島市で広告企画制作業を営む株式会社クリエイティブナッツの若林勇貴さんも加わり、「話題性」「希少性」「継続性」を兼ね備え、拝島にしかできないキラーコンテンツを開発したいと考えた結果、辿り着いたのが「拝島ハイボール」です。

 「昭島市は都内で唯一、深層地下水が水道水として得られる自治体です。さらに、拝島駅南口には飲食店が多く、拝島がお膝元の石川酒造との関わりも大きい。そこで、昭島の水と石川酒造のリキュールでつくるオリジナルメニューができないかと考えました。ここでしか味わえないものがあれば、商店会に足を運んでくれる方が増えるのではないかと思ったのです」と若林さん。
その後、岡部さんと若林さんは「一緒に拝島ハイボールを販売しませんか?」と飲食店を1軒1軒、声をかけてまわったのだとか。

 「会員以外にも多くのお店が賛同してくれました。うれしかったのは、お酒を扱わない物販店もポスターを貼らせてくれるなど、みんなが応援してくれたことです」と、岡部さん。

 コロナ禍で各店舗に逆風が吹く中、拝島ハイボールをきっかけに、商店会員数は45店まで増えたのだそうです。

「白と黒、あなたはどっち派?」と呼びかける拝島ハイボールのポスター。杉の香りが漂うスッキリした味わいの「白」、甘口でコクがある「黒」、2つのハイボールが拝島駅前商店会へと誘う。

2021(令和3)年11月、東京都が主催する「第16回東京商店街グランプリ」にて、同商店会の「拝島ハイボール事業」が優秀賞を受賞!

「拝島ハイボール」が飲めるのは現在16店舗。
各店がハイボールに合う、辛いおつまみ「拝辛(はいから)セット」をメニューとして提供している。
スタンプラリーなども行い、各店がPRに努めている。

 

 

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