2023.06.27

住民のチャレンジ大歓迎
誰もが主役になれる商店街へ

協同組合三鷹中央通り商店会
 

協同組合三鷹中央通り商店会
代表理事 広瀬 充弘 さん(鞄の専門店ヒロセ 代表)

2021年8月取材【広報たまちいき101号掲載】


 JR三鷹駅南口からまっすぐ伸びる「三鷹中央通り」。そのうちの360メートルほどが、今回ご紹介する「三鷹中央通り商店街」です。

 1930(昭和5)年の三鷹駅開業を機に商店が立ち並び、1965(昭和40)年頃になると、休日は祭りのようなにぎわいに。通りは行き交う人々であふれ、大変危険なため、土日は車道が歩行者専用道路になったほどです。

 しかし半世紀以上が経ったいま、まちの様子は一変しました。駅前開発によって沿道がマンションと化し、かつて150ほどあった商店の数は半分以下に。業種も偏り、日曜定休の店舗が急増するようになったのです。それとともに人流も減少。そこで、「今こそ商店街が結束してお客さまと目線を合わせていくしかない」と立ち上がったのが、協同組合三鷹中央通り商店会の人々です。『地域と共に生きる商店街〜「育てる機能」をもった街へ みんながチャレンジする「場」がある街へ〜』をコンセプトに、7年前から本格的な取り組みが始まりました。

 「現在、活動の主軸になっているのが、『M・マルシェ』というクラフトマーケットです。日曜日に休む店舗があるなら、日曜日の歩行者天国を生かして、その前で別のお店を開いてしまおうという発想でスタート。最初は3店舗しか応募がありませんでしたが、今では60店舗以上に増えました。『毎月楽しみにしています』という方も年々増え、昔のようにぞろぞろと歩いてくださるシーンを見て、私たちもうれしく感じています」。
そう話してくださったのは、同商店会の代表理事・広瀬充弘さん。

 ここからさらに、星マルシェ、エコマルシェ、けんこうマルシェ、防災マルシェ、子どもマルシェなど、地域の方々の企画・運営による新しいマルシェも生まれているそう。

 「やりたいと手を挙げる人の多さにこちらがびっくりしています。商店街を舞台にチャレンジを広げ、皆さんにとってここを特別な場所にしてもらいたい。それが未来に向けた私たちの思いです」と話してくれました。

※現在M・マルシェは新型コロナウイルス感染拡大防止のためお休みしています。

毎月第4日曜日に開催される『M・マルシェ』でにぎわう商店街(1・2月除く)。手作りのお菓子や雑貨のほか、パントマイムを披露する人など60以上が出店している。
今年創刊したフリーペーパー「みらいず」。印刷した2万部のうち1.2万部は近隣の小中学校で配布している。
子育て世代を中心に、ハンドメイド好きな人たちが作品を展示できる『みたかスペースあいプラス』。50個ほどある小箱スペースは常に満室状態。多種多様な手作り作品が並ぶ。
地元の有志40人ほどが集まり、『あるけるミタカ研究所』を結成。歩行者天国の通りに様々な椅子や座れるスポットを設置し、“歩きたくなる、居心地のいい商店街”を展開した。(2020年10月、社会実験として実施)


 

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