2023.06.27
多摩市

地域共生を可能にする
つながりの拠点

健幸つながるひろば とよよん[2021年10月取材]


 団塊世代の約800万人が75歳以上になり、「超高齢化社会」に突入する2025(令和7)年。社会構造や体制が大きな分岐点を迎え、どの地域も医療、福祉、雇用など様々な面で問題に直面する(2025年問題)。多摩市における2025(令和7)年の高齢化率は30%を超え、2030(令和12)年には市民の3人に1人が高齢者になると予想されている。

 このような背景のなか、多摩市では誰もが生涯を通じて健康で幸せに過ごせるまち「健幸都市(スマートウェルネスシティ)・多摩の創造」を掲げ、高齢者の健康寿命を延ばすための取り組みが進んでいる。

 2020(令和2)年に多摩ニュータウン豊ヶ丘団地に開設された「健康つながるひろば とよよん」の活動もその一つ。運営は居宅介護支援事業所を営む社会福祉法人楽友会と多摩市社会福祉協議会が行い、多摩市とUR都市機構が情報発信などを支援するなど、4者連携で高齢者の孤立化対策やフレイル予防などに努めている。さらに、「住民サポーター」として近隣の住民18名がボランティアで運営に参加し、イベントの企画や独居高齢者への声がけなども積極的に行っているのが特徴だ。


健幸つながるひろば とよよん● https://kenkou-tsunagaruhiroba.localinfo.jp
公式LINEアカウント● https://line.me/R/ti/p/%40335tdyva

 

ポイント

課題の背景・活動のきっかけ

●UR都市機構が多摩ニュータウン豊ヶ丘団地の空き店舗を活用し、地域医療福祉拠点化を進めていた。
●多摩市では、要介護の入り口であるフレイルや認知症発症などのリスクが高い独居高齢者が41.9%*を占めている。
*2020年実施「多摩市 高齢者実態調査」より

活動の特徴

●暮らしの困り事について、住民サポーターが話を聞き、社協等につなげている他、介護に関する専門的な相談事は併設する居宅介護支援事業者が相談を受け付けている。他にも、多摩市社会福祉協議会による「なんでも相談」や包括支援センターの出張相談を開催し、地域に暮らす高齢者の不安に寄り添っている。
●日々の暮らしを豊かにするための地域活動や、健康に関することなど幅広く情報を発信している。
●地域の団体や企業、学校などと連携し、様々な世代が参加できるイベントや講座を開催。趣味や学びのきっかけづくりとともに、地域間交流・世代間交流の場として機能している。
●高齢者に起こりがちなフレイルを予防するため「ノルディックウォーキング」「介護予防体操」などの運動講座も開催している。

 

 

目指す未来

地域住民が生涯を通じて健幸に暮らせる社会を目指す。そのために、地域間交流・世代間交流の場をつくり、独居高齢者であっても孤立化しないよう地域で支え合う。

パートナー・関係先

◎社会福祉法人 楽友会 https://www.rakuyuukai.com
◎多摩市社会福祉協議会 https://tama-shakyo.jp/
◎多摩市 https://www.city.tama.lg.jp
◎多摩市健幸都市宣言 https://www.city.tama.lg.jp/kenkofukushi/kenkou/about/1002748.html

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